Posted on: 2025年3月26日 Posted by: on the horseback Comments: 0

 

高松宮記念 中京芝1200メートル

このレースか秋のスプリンターズステークスで何としてもビッグアーサー産駒が勝利して種牡馬入りを決めてほしい。ビッグアーサー産駒とは、今回はカンチェンジュンガトウシンマカオビッグシーザーのいずれも重賞勝ちの3頭。直前になってカンチェンジュンガが阪急杯を制し、高松宮記念に出走できるようになったのは嬉しい。今回は武豊鞍上。

ビッグアーサーの父はサクラバクシンオー、その父はサクラユタカオー、その父はテスコボーイ。

テスコボーイはイギリス生まれ。戦績は大したことないが、その血統を見込まれて日高の牧場が輸入した馬である。その子サクラユタカオーが天皇賞秋を勝利し、その子どもたちもよく走った。例えばサクラバクシンオースプリンターズステークス連覇)。サクラキャンドル(エリザベス女王杯)、エアジハード安田記念マイルチャンピオンシップ)、ウメノファイバー(オークス)。

サクラユタカオー産駒の中ではエアジハードとサクラバクシンオーは種牡馬になった。エアジハードは栗毛の綺麗な馬で4歳時の安田記念とマイルチャンピオンシップの勝ち馬、天皇賞秋も3着。産駒はショウワモダンがGI制覇したが種牡馬入りできず血は途絶えてしまった。一方のサクラバクシンオーは早くから期待され、足元が弱くようやく丈夫になった4歳と5歳でスプリンターズステークスを制覇。引退レースのスプリングステークスは短距離走なのに4馬身差の圧勝。引退レースをぶっちぎりで勝利する馬は種牡馬として成功する。

実際にサクラバクシンオーはショウナンカンプグランプリボスビッグアーサーの3頭のGI馬を輩出。ビッグアーサーは前述のように今回の高松宮記念に出走する3頭の重賞馬を出しているほど優秀である。しかしこのサクラユタカオーーサクラバクシンオーの血統には危機があった。サクラユタカオーの受胎率低下である。1987年から種牡馬活動をしていた同馬は10年が経過したころから徐々に受胎率が低下した。1999年には89頭に種付けしたものの受胎ゼロ、翌年も17頭に種付けで受胎ゼロとなり、関係者の努力も報われず種牡馬引退。それまでに残していた産駒のみで今日まで何とかつないでいるということだ。サクラバクシンオーはサクラユタカオーの種牡馬生活2年目の産駒。

こうみてみるとイギリスから連れてきた1頭の種牡馬テスコボーイからサクラユタカオーーサクラバクシンオーービッグアーサーと3世代にわたり日本で血統が育ってきたということになる。これほどまでに父系が日本で続いているものはまずない。日高の牧場関係者の馬を見る目はすごい。だから何とかして残したいではないか。血統というものは繁栄と衰退を繰り返すので、ビッグアーサー産駒が種牡馬にならないとここで一気に途絶えてしまう。ということで3頭を全力で応援している高松宮記念です。

中でも5歳のビッグシーザー。4歳時不調だったが昨年末に復活し重賞制覇。父ビッグアーサーも5歳で高松宮記念制覇。ビッグシーザーで好感持てるのは2月のシルクロードステークスを使う予定が斤量59.5キロを嫌い回避したところ。59.5キロは負担が大きすぎるので高松宮記念直行は英断だったと言われるならば関係者は誇らしいだろう。鞍上は北村友一騎手。怪我から昨年完全復活した。先週も10番人気ワイドラトゥールで愛知杯を制するなど調子がいいのも心強い。皐月賞のクロワディノールを待たずして今年GI制覇なるとよいですね。

ではビッグアーサー産駒3頭に注目しましょう。

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