2025 小倉日経賞 一着 屈腱炎からの復活
今から3年前の3歳初戦のセントポーリア賞を勝ち、ダービー切符を狙った毎日杯では出遅れ、直線外は進路なく仕方なく外を回してピースオブエイトの3着に負け賞金加算できず。ここまでの新馬含めて3戦全てで出遅れ気味、直線は外に出すか、じっと前が開くのを待つという不器用な競馬だった。
気を取り直して、ダービー翌週のホンコンJTでもやや出遅れ、レースはスローペースだったので道中かかり直線伸びず3着まで。夏の札幌の藻岩山特別でも出遅れ、直後にリカバリーし7,8番手につけ、3,4角半ばでまくり、直線では人生初の内をつくと他馬を圧倒し2馬身半差の快勝。うまく流れに乗り進路を見つけられる騎手が乗れば強い競馬が出来ることを証明。ちなみにこの時は横山武史騎手。続く菊花賞GIはもはやお決まりの出遅れ、中団を進み4角では内に進路を見つけられず大外に出すと、これまでは他馬をかわせたがさすがにGIの舞台で大外一気できるほどの能力はなかった。結果4角で離され、アスクビクターモア、ボルドグフーシュ、ジャスティンパレスのレコード決着遅れること5馬身差の4着。これを健闘という人もいるが私はスタート、位置取り、最後の瞬発力ともにまだGI級とは言えないと思えた。ただしスタート難は4歳以降大人になれば良化が期待できる。実際次の江の島ステークスではスタートを決めてやや控える余裕があり、直線も内に進路を見つけると突き抜けた。ここで負かした相手にはのちの重賞馬リフレーミング、チャックネイトがいる。
これからというときに屈腱炎で1年半の長期休養。休養明けの昨年10月のオクトーバーステークスでは外枠16番から出遅れ癖が出てしまい、位置取りが悪すぎて11着と大敗。屈腱炎の影響かとも思ったが直線は伸びているので、スタートを決めある程度前に位置取りを確保できると次走強い競馬ができると思われた。
今回の小倉日経賞であるが、11頭立てと頭数は少ないので内をついて伸びてくるシーンを想定していた。なんとスタートはこれまででいちばんよく、二の足もついて前に行く馬を行かせて5,6番手の外目を追走。ただしややかかっているが、それもそのはずペースが最初の1000メートル1分2秒と遅い。3角前からメイショウシンタケがまくりペースが上がったところで折り合いがつき、あとは直線何の苦もなくそのまま外に出してあとは伸びるだけの競馬。あとはシルトホルンをかわすだけなので着差以上に強いレースだった。ただ、まだまだ馬が幼い。道中顔を外に向けて力んでバランス悪く走っている。今後は外枠よりかは内枠からスタートを決め道中は脚をため直線は内をついて伸びる競馬がもっとも成績がよくなる戦法だろう。次走は、先週のシュトラウスとかぶりそうだが得意の東京競馬場のエプソムカップ(5月)がベストだろう。くれぐれも2週後の小倉大賞典はやめていただきたい。
半妹にホープフルステークスや有馬記念を勝ったレガレイラがいるが、レガレイラの兄ではなく、レガレイラのことをドゥラドーレスの妹と呼ばせるような飛躍を期待。まだまだ強くなれる。なんとか宝塚記念までに重賞を一つ勝ってコマを進めてもらいたい。
屈腱炎からの復活にかけ、ここまで辛抱強くドゥラドーレスを育てた関係者に敬意を表します。